日本家政学会 第68回大会 【研究報告】マンガによる袴のイメージ形成:―『ちはやふる』と『信長協奏曲』からの考察

(最終更新日:

著者:小出 治都子、熊谷 伸子、佐藤 真理子

理事の小出が「日本家政学会 第68回大会」にて「マンガによる袴のイメージ形成:―『ちはやふる』と『信長協奏曲』からの考察」の研究報告を行いました。

目的 我々はこれまで,日本発の有力なソフトパワー“マンガ”における,袴着装キャラクターに注目し,袴が,クールジャパンを発信する際に有効な民族衣装の一つであると主張してきた.本研究では,若年層が影響を受けると考えられるマンガにおいての,袴のイメージ形成について考察する.

方法 2015年11月,関西圏在住の大学生76名を対象に,集合法による自記式質問紙でのアンケート調査を実施した.袴のイメージ形成に影響を与えたマンガの抽出を行い,それらのマンガに描かれた袴着装場面の内容分析を行った.

結果 袴のイメージ形成に対し,マンガ等の影響があったと答えた割合は52.0%であった.回答されたマンガタイトルの総数は17であった.その中で回答数の多かったマンガは,『ちはやふる』,『信長協奏曲』,『るろうに剣心』,『ハイカラさんが通る』であった.本研究では『ちはやふる』と『信長協奏曲』に着目した.袴に対して「着るのが面倒」「高価な」と敬遠していた登場人物が,ストーリー展開と共に「貫禄がつく」「きれいに見える」「姿勢が良い」と,その認識を変え実用性の高さを理解する様子が読みとれた.マンガ作品における袴着装キャラクターの登場が,若い世代の袴イメージの一端を形成していると考えられる.
なお本研究は,科研費26350082(基盤C:袴の機能性研究-世界に発信する”Hakama is cool”-)の助成を受けて行った.

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