日本デジタルゲーム学会第14回年次大会 【研究報告】日本のミュージアム等におけるゲーム資料展示の歴史と変容
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登壇者:尾鼻 崇、小出 治都子
理事の尾鼻、小出が「日本デジタルゲーム学会第14回 年次大会」にて「日本のミュージアム等におけるゲーム資料展示の歴史と変容」の研究報告を行いました。
本研究では、我が国のミュージアム等の公的機関においてゲームに関連する資料がどのように扱われてきたのか、またその展示趣旨の変容について整理することを目的としている。
21 世紀以降急速に増加傾向にあるゲーム資料展示は、明らかにそのキュレーションに変容が読み取れるようになってきた。本研究では、まず国内における事例調査を行い、国外の主要な事例や Nylund や Naskali らをはじめとする博物館学の知見、そしてゲーム研究が蓄積してきた成果を踏まえつつ検討し、その展望についても議論する。ゲーム展示が行われるようになって20 年が経過した現在においても、ゲーム展示はプレイアブル展示に依存している面が強い。プレイアブル展示によって来館者数の増加やゲームを遊ぶことができる「楽しさ」、昔のゲームを再度プレイできる「懐かしさ」といった効果を見ることはできるものの、そこには課題も散見される。
本発表ではゲーム展示のキュレーションの展覧会である「ゲーム展TEN」と「ゲーム展TEN Ⅱ」を参考に、ゲーム展の多様化の状況を整理し考察する。